2019年6月30日日曜日

マミーズタッチ青山閉店しました 全マミーズスタッフへのメッセージ

本日をもちましてマミーズタッチ青山が閉店いたしました。

表参道という素敵な街で、

23年間もの長い間、

サロンを続けることができましたのは、

マミーズタッチをご愛顧くださり、

通ってくださったお客様と、

マミーズタッチで働いてくださった、

すべてのスタッフのおかげだと思っております。

ありがとうございました。
 
諸事情からブログアップを控えておりましたが、

今日はかなり感傷的に、

マミーズタッチと、スタッフへの想いを綴らせていただきます。


マミーズタッチというサロンは、

1992年に創業したエステ・ド・クラッテが軌道に乗り、

予約を取るのが困難になったことで始めた、

私のふたつ目のサロンでした。

コンセプトを創案した30歳の時から今日まで、

「こんなサロンがあったら通いたいなぁ」

という私の願いを込めて作りました。

具体的には、、、

・身体が楽になる
・聞き上手癒し系スタッフがいる
・リーズナブルな価格設定
・お洒落で便利な場所にある

こんな感じでした。

時代に合わせて変わったところもありましたけど、

核の部分は変えずにこれたと思います。


足裏の反射区にきちんと刺激を伝えたいので、

細い女性の指でもしっかり押せるように、

お客様にうつ伏せになって頂いてスタートするリフレクソロジー、

材料として上質な精油を使うことは私のこだわり、

そこにリンパマッサージを組み込んだことが、

マミーズオリジナルのマッサージの特徴でした。


お客様に足のスッキリ感を感じて頂くためにと、

マミーズスタッフにはハードなトレーニングを経て、

私の技術チェックに挑戦してもらいました。

そこで合格すると、

やっとお客様のお手入れに入れるようになるのです。

素質が有って短い期間で合格し、

お客様に受け入れて頂けたスタッフも数人はおりました。

でもほとんどのスタッフが、

なかなか満足いく仕上がりにならず、

朝練、夜練を繰り返し、技術習得に励んでいました。

練習中は親指の付け根が痛くなり、

ドライヤーを持つのも大変なほどになるのは、

全員が通った道だったと思います。

腎臓ー膀胱の反射区に親指を沈める難しさ、

みんなが覚えているところだと思います。

過酷だったと思うけど、本当によく頑張ってくれましたね。


個室でのマンツーマンの接客が、

苦手だったスタッフも少なくありませんでした。

話しやすいお客様ばかりじゃないし、

マッサージが必要なほど疲れているときは、

誰だって普段より多少は不機嫌なものです。

それに対して苦手意識を持たずに

お客様にはゆっくり過ごして頂き、

今日サロンに来てよかったなぁと、

思っていただけるような気持ち良い接客を

してもらいたいと思ってきたのですが、

私のイメージ通りに揃えることは難しくて、

伝わらずにもどかしかったことと、

苦労したことは印象に残っています。

アロマの事と施術の事は学んできましたが、

経営や接客については自己流でしたので、

スタッフから相談された事に答えられない時には、

悩みの解消になりそうな本を探し、

自分で読んでみて内容を確認し、

その本を勧めて読んでもらったことも多々有りました。

本が苦手だったスタッフにはキツかったと思います。

話し方はプロの研修を受けてもらいました。

解剖学やアロマの勉強会を定期的に行い、

技とトークの技術を磨いてもらいましたね。

マッサージは身体が道具になる仕事なので、

自分たちの心と身体の整え方も伝えてきました。


振り返ってみれば、

その時々これがベストと思って

お客様に向き合うということを、

伝えてきたつもりでしたが、

こだわりが強すぎて空回りしていたようにも思います。


今ならもっとうまくできただろうに、、。

と、当時の記録を見て思うことが有ります。

経営者としては正しい判断をしていても、

私自身、何が正解かわからなくなって、

矛盾に悩んだ事もたくさん有りました。


サロン運営における理想と現実のギャップ、

性格も育った環境も考え方も違うスタッフを、

自分の考える理想の形に変えていくという、

無謀に挑戦した事で、

苛立って絶望した日も有りました。


反面、

できなかったことができるようになった時の、

スタッフの喜びや輝く笑顔、

お客様から頂いた言葉を幸せそうに抱きしめて、

私に報告に来るスタッフの愛おしさを感じることもたくさん有りました。

直接お客様からスタッフを褒めて頂いた時の誇らしい気持ち。

それが私にもたらす幸福感。

大変だったスタッフほど、今でも強く印象に残っています。


忙殺されて好きな本を読む時間も、

自分のお手入れをする時間も取れずに、

心身ともに疲れてしまい

自問自答することが何度も有りました。

大好きなアロマやマッサージについて、

自分の勉強を続けた方が良かったのではないだろうか?

私が選んだ道は、正しかったのかしら?


結果はっきりしています。

技術者として自分だけの技を追求し、

一人で興味のある分野を勉強していく事よりも、

苦しい修行のようだと感じてきた28年間の方が、

断然意味があったと、今ならわかります。


こんなに長くサロンをやってきましたので、

たくさんのスタッフとご縁が有りました。

短いご縁、長いご縁。。。

素敵な形で独立して成功した人。

自宅サロンでマッサージをしている人。

他所で立派に働いている人。

私の未熟さゆえ、残念ながら去っていった人。

素敵じゃない去り方をした人。

想像を超えるドラマチックな辞め方をした人。

人間として女性として、

心から尊敬できる人もいました。

中にはその正反対の人もいました(苦笑

本当にいろんな人がいました。


それでも、、

現在と過去のスタッフに、

心からありがとうございましたとお伝えしたいです。

若く未熟で経営に無知だった私の夢に、

賛同して付き合ってくれたみなさんが、

頑張って頑張って、本当に頑張って、

マミーズの技術と接客のタスキを繋いでくれたからこそ、

マミーズタッチは今日まで存続してこれたのですから。

スタッフからいろんなことを教えられたのは、

私の方だったのだと思います。

心からの感謝とともに、みなさんの今後の幸せを願います。


マミーズOBの何人かから、

青山閉店のブログを読んだと連絡をもらいました。

何年振り、何十年振り、23年振りの方もいました^^/

内容は私の宝物にしておきますが、

とても嬉しかったです。

ありがとうございました。


今回はスタッフに当てたメッセージでしたが、

長文読んでくださったお客様、

私のサロンへの想いはそのままに、

引き続き代々木上原でお手入れは承ります。

今後は私もサロンでお待ちいたしております。


マミレヴィ